【徹底解説】ジンバルのバランス調整方法
こんにちは、仙台動画クリエイターの Naoichiro Kuroki です。
今日は動画クリエイター/ビデオグラファーにとって必要不可欠な ジンバルのバランス調整 について解説します。
ありがたいことに、僕自身、日頃の撮影現場では「ジンバルの動きが滑らかですね」とよくお褒めの言葉をいただきます。
そこで今回は、ソフトウェア的な設定ではなく「カメラを載せた状態での物理的なバランス調整」について、ステップごとに解説していきます。
本記事の内容

まずカメラをジンバルに載せる前に必ず準備を整えましょう。
SDカードやバッテリー、マイクやクリップなどのアクセサリーこれらをすべて装着した「撮影時と同じ状態」で載せるのが大事です。
また、モニターは必ず「撮影時と同じように広げた状態」で調整に入ります。
背面に収納したままバランス調整をしてしまうと、撮影時にモニターを展開した際にバランスが崩れてしまうからです。

水平プレートをジンバルに取り付け、その上にクイックリリースプレートでカメラを固定します。
ズームレンズを使う場合は、焦点距離の中心(例:28-75mmなら50mm付近)に合わせて調整しましょう。
単焦点レンズなど筒が伸びないタイプは、そのまま調整に入って問題ありません。

まず水平プレートを前後させ、カメラが水平を保つように調整します。
次にマウントプレートを上下に動かして調整します。
レンズがお辞儀して下がる場合 → プレートを上へ
レンズが上を向いてしまう場合 → プレートを下へ
カメラを斜めに傾けてもその場で止まるようになれば、チルト軸のバランスは完了です。

ロール軸のロックを解除し、カメラが左右に傾かないように調整します。
画面に向かって右下に傾く場合 → ロール軸を左に押し込む
左下に傾く場合 → ロール軸を右に押し込む
各軸の調整全てそうなのですが、目盛り1ミリ未満の微調整が必要です。根気よく、中心が取れるまで調整してください。
正しく調整できると、左右に傾けてもカメラがその場でピタッと止まります。

最後にパン軸です。ここを省略している人も多いですが、非常に重要です。
ジンバルを横に傾けてみて、パン軸のバランスが取れていないとカメラがぐらぐら回転してしまいます。
パン軸アームを前後に調整し、傾けてもピタッと止まる位置を探しましょう。
これもミリ単位の調整が必要なので、根気強く行うのがポイントです。

チルト・ロール・パンの3軸が全てバランス調整できたら、ここで初めてジンバルの電源を入れます。
そして キャリブレーション を行います。
(例:DJI製ならトリガーとボタンを同時押しで開始)
キャリブレーションによって、ジンバルが現在の静的なバランスを基準にソフトウェア的な最適化をしてくれます。
これでジンバル本来の制御性能を最大限に引き出すことができます。
今回はジンバルのバランス調整をステップごとに解説しました。
撮影時と同じ状態(バッテリー・SD・アクセサリー装着)にしてから載せる。
“撮影環境と同じ状態でセットするのが安定の秘訣”
水平プレートにカメラを固定し、ズームレンズは中心焦点で調整。
“まずは基準点を決めてから調整に入る”
カメラを前後・上下に動かして、斜めにしても止まるように。
“お辞儀や反り返りを直すのがチルト軸”
左右に傾かないよう、ロールアームを微調整。
“ミリ単位の粘り強さが安定感につながる”
横に傾けてもカメラが回らないように前後でバランス。
“最後の仕上げ、ここを忘れると安定しない”
電源を入れてソフトウェアで最適化。
“静的バランス+キャリブレーションで完成”
この流れを徹底することで、ジンバルの動作は安定し、撮影のクオリティが大きく変わります。
なかなか文章だけでは伝わりにくい部分もあると思いますので、質問などあればぜひコメント欄やSNSで気軽に聞いてください!
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